正統なイギリス式の挙式を那須から発信

衣裳からリゾートウエディング、文化事業など多様な事業を展開している「鈴屋」は今年で71年になる。呉服店から貸衣裳をスタートさせ、順調に事業は進んでいったが苦労も少なくなかった。「結婚式場の下請けという位置づけの貸衣裳店ではできることに限界があります。徐々に自分たちのビジネスに“誇りや主体性を持ちたい”という思いが強くなっていきました」と鈴木社長。

当時、軽井沢でリゾートウエディングが始まった頃だった。那須も軽井沢と同じリゾート地。那須でも正統なイギリス式のリゾートウエディングができないか地元の式場に掛け合ったが、冒険ともいえるその提案は受け入れられることはなかった。

「誰もできないなら自分たちでやろう」。そう発起し、鈴木社長は視察を兼ねてイギリス中を渡り歩いた。心を惹かれたのが自然豊かなコッツウォルズ地方にあるマナーハウスだったという。「結婚式はゲストに楽しんでいただく時間でもあります。少人数で心に残る式ができる空間を作りたいと思っていたので、マナーハウスはイメージ通りでした」

そして1995年に那須高原セント・ミッシェル教会を開設。4年後にステンドグラスやアンティーク品を随所に散りばめた那須ステンドグラス美術館、2002年に那須高原ミッシェルガンコートが誕生した。現在では数多くの女性社員がウエディングプランナー、衣裳コーディネーターなどで活躍している。貸衣裳店の枠を超えて女性が第一線で働けるSUZUYAグループは、国内、また海外へと進出する企業に進化を遂げた。