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宇都宮市外へも出店 ドミナント戦略で拡大

 農業を、若者が志すことのできる、元気でかっこいい職業にしたい。それが林書緯社長の、創業からの強い想いだ。株式会社グリーンデイズが経営する農産直売所「あぜみち」は、林社長の想いを実現する店でもある。
 「あぜみち」は、現在宇都宮市内に6店舗(うちインストアタイプが2店舗)あるが、6月に鹿沼店がオープンする。規模はほぼ上戸祭店と同じ。もちろんコンセプトは、農業と地域社会に貢献する店づくりだ。
 「テナントで入ってくださる店舗は、上戸祭店のテナントさんとは違いますが、店全体の雰囲気は変わらないと思います。農と食で、地域活性化をめざす店にしたいと思っています」

 鹿沼店には、マスコットとしてミニチュアホースの「デンちゃん」がお目見えする。もちろん、初めての試みだ。「女の子なんです」と目を細める林社長。「かわいいでしょう? きっと子どもたちに人気が出ますよ!」
 上戸祭店に続き鹿沼店でも、ドラッグストアを運営する株式会社カワチ薬品の敷地内にオープンする。
 「私どもの出店ポリシーは、市街地であることと人口が多いところというもので、宇都宮市内でやってきました。しかし、近年さまざまな方からオファーをいただいたので、ドミナント戦略でまず隣市の鹿沼市に出店することにしました」
 「あぜみち」の新しいステップが、鹿沼からはじまる。

地域の消費者で「あぜサポ」 店舗の活性化に成功

 地域の消費者に愛される店づくりを、いかに行うか。それが「あぜみち」にとって重要なテーマだ。
 もちろん、商品(農作物や惣菜など)の良さは、必須条件。だが、それだけでは店のファンは増えない。そこで「あぜみち」では『あぜサポ』と呼ばれるサポーター制度をはじめた。「あぜみち」を利用してくださる地域の消費者の方々にお願いしてサポーターになってもらい、店が主催する行事に参加していただいたり、スタッフの接客を評価していただいたりしている。
 「例えば料理教室や料理コンテストを開催しています。楽しみながら、農作物や料理に親しんでいただくものですが、そこで考案された料理を実際に店舗で販売するメニューに加えたりします。また『いいねカード』を持っていただき、スタッフが良い接客やサービスをしたと感じたらお渡しいただいています。直接良い評価をいただけるので、スタッフのモチベーションが大きく上がります」

 SNSでの情報発信などもお願いしている。こうして、地域の消費者を巻き込んだ、よりよい店づくりを実践しているのだ。
 「サポーターの任期は1年ですが、ほとんどの方が『楽しかった、もっと続けたい』とおっしゃってくださいます。できるだけ多くの方にお願いするため、メンバーは毎年入れ替えさせていただいていますが、私どもにとってもお客様に楽しんでいただけるのは、うれしいことです」
 消費者と店が本音でおつきあいする『あぜサポ』には、今年も30人が参加しているそうだ。

会社の理念・価値観をスタッフ全員が共有

 林社長は人材育成にも情熱を注いでいる。
 「会社の理念や価値観は、私一人が分っているだけではだめ。これから会社を大きくするためには、幹部社員を中心にしっかりとした組織を作ることが重要。そのためには社員・パートなどの分け隔てなく、働いている全員が価値観を共有しなければいけないのです」

 幹部研修に力を入れるは、言うまでもない。それに加えて働いているスタッフ全員、約180人を対象とする社長研修も行っている。これは年に3回、30人くらいずつ集めて林社長が行う研修だが、毎回ほぼ6時間、1人でこなすというから、林社長の苦労もひとしおだ。「将来は幹部に育ってもらって、手分けして行いたい」と話す林社長。それだけ重視している研修なのだ。
 また、スタッフが農業に関係する事業を企画し発表する「未来会議」という制度もスタートした。新サービスの企画会議なのだが、参加自由なので林社長もはじめは「集まるかな」と危ぶんだそうだ。だがはじめてみると、熱い企画がいくつも上がってきて、うれしい驚きを感じたという。まだ実現したものはないが、もうすぐ何か生まれそうな手応えを感じている。
 「農業の素人同然だった私がスタートした『あぜみち』は、まだまだ至らないところも多いのですが、少しずつ着実に、地域の農業と消費者のために役立てる存在になりつつあります。これからもがんばって、農業をかっこよくするために、力を注いでいきたいと思います」